先月9月28日に セルロイド・クローゼット の DVD が発売された。
これは、映画の中で同性愛者がどのように扱われてきたのかをテーマにしたドキュメンタリーで、日本では 97 年に公開されたのだが、わたしはこれを観たときに、フィルムの裏には実は隠されたメッセージがあることに気づき、わくわくしたのを覚えている。

アメリカの映画史の中で「同性愛者」の姿がきちんを描かれることはごく稀。
最初のうちは自由に描かれていた彼らの姿も、1930年代に入ると「自己検閲システム」というものができあがり(つまり、公的に規制の手が入る前に自分たちで規制しちゃおうというもの)、映画の中で使われる台詞、人物設定、筋の変更などが行われていた。

その規制項目は「口を開けたキス」「性的抱擁」「性倒錯」「強姦」「中絶」「売春」「白人奴隷」「ヌード」「猥褻な行為や言葉」「冒涜的表現」など10 項目にもおよび、これは約 20 年間続いたとされる。

(右がDVD、左の写真は公開当時のちらし)

とは言っても、こんな規制なんかにしゃあしゃあと従う監督たちじゃない。
ちらりちらりと、当時の映画のシーンの中に盛り込まれた、ゲイ観客のみにわかるサインの数々・・・。それは暗示的でもあり、「ほら、僕たちは(私たちは)ここにいるんだよ」という仲間へのメッセージでもある。

古くはマレーネ・デートリッヒの『モロッコ』から、そしてトム・ハンクスの『フィラデルフィア』まで、引用される映画のシーンの数々がまたまた興味深い、映画ファン必見のドキュメンタリーです。

監督は
ロブ・エブスタイン&ジェフリー・フリードマン

彼らがつくったもので思い出すドキュメンタリー映画をもうひとつ。

ハーヴェイ・ミルク

1978年11月27日、アメリカ・サンフランシスコの市長マスコーニとハーヴェイ・ミルクが殺害される。その日、4万5千人もの人々がロウソクを捧げ、二人の冥福を祈った。

ハーヴェイ・ミルクは、ゲイとして初めて市政執行委員に当選した人であると同時に、ベトナム反戦運動からゲイ解放運動にいたるまで誠心尽くした人であった。そして市長は、その彼を支援したとういうだけで一緒に殺されてしまう。

内容的にはかなり重い。
だけど、自分の心の中にある差別・国境・性別というものを鑑みれば、一見の価値ある作品でもある。


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