ヴィスコンティ映画祭
■期間/2004年10月8日〜 18日 ■場所/東京・有楽町朝日ホール

約10日間にわたって開催された「ヴィスコンティ映画祭」。この映画祭が開催されるということはかなり前(去年の暮れ頃だったか)から知っていたので、わたし的には「やっと来たか!」という感じですが、今回上映されたのは19作品、内わたしが観賞したのは長編5本と中短編2本でした。
『ルートヴィヒ』や『家族の肖像』も観たかったのですが、今回はまず未見のものと、日本初公開作品あたりを狙ってセレクション。映画祭好きのわりには観た映画の数も少なめですが、なにせ相手がヴィスコンティ。ときちゃあやっぱり全作品制覇するには体力が持ちません。ヴィスコンティいいよね〜 と言いながらも、彼が作品の中で描いているのは常に人生の退廃的事情。毎日毎日そんなもん観ていたら人生どんよりしてしまいます。というわけで今回は控え目に会場通い。

ここで簡単に映画祭について。
今なぜヴィスコンティを?という素朴なギモンはおいといて、今やもうヴィスコンティを大画面で観る機会はめったにないだろう、という中で開催されたこの映画祭は、映画ファンなら少なからずとも悶絶するほどのうれしい企画。でもそのわりには、会場には若者の姿はあまりなく(少なくとも渋谷系は)、その年齢層も思ったより相当高いもので、わたしは50代後半60代-70代のおじさまおばさまたちに囲まれて観ることになりました。最初は、彼らの年齢層の人たちが特にヴィスコンティ好きが多いのかと思ったのですが(リアルタイムで観ている人も多いだろうし)、通っていくうちに実はそうでもないんじゃないか?と思いはじめたり・・・。つまり、彼らの青春時代の巨匠のひとりにヴィスコンティがいて、まあ早い話見栄というか、ヴィスコンティ知らないでなにがモダンよ、みたいな。豪華絢爛なヴィスコンティの映画を見てはじめて貴族になれるっちゅーか(なれないって!)。というのは深読みでしょうか。いえいえ、会場のロビーに座ってると聞こえてくるのですよ。「懐かしいわあ」という会話とともに、「あれはわからなかったわ」だとか、「眠ってしまったわ」だとかいう言葉が・・・

映画の方はもう、何というか、腐っても鯛。手持ちビデオやデジタル化された映画の、そっけない、お隣感覚の映画が大量生産されているなかで、ヴィスコンティの、その圧倒的に作り込まれた真の「映画」は、素人には有無をいわさぬ格調の高さ。これはもう、昔の映画って良いですねというレベルではない。ヴィスコンティはやはり彼以外にヴィスコンティとは呼ばないのだ。

感想はヴィスコンティ特有の「退廃事情」を加えました。

感想にいく

映画日記TOPにもどる


nekotama top