第6回 東京アフリカ映画祭 TAFF2002
2002.10.5〜10.20 場所:東京恵比寿・東京都写真美術館ホール [公式HP]

アフリカ映画祭初体験。
初めてというのはいつもおもしろい。最初は様子見に4作品(4回券)ぐらいにしておこうと思っていたのが、ちらしを眺めているうちに、やっぱり4作品じゃ足りないんじゃないか〜と思いはじめ、回数券を買い足し、結局8作品観てしまった。でも正直言ってもっと観られたかもしれないと思った。時間さえあれば。

今までわたしはヨーロッパ映画中心にアメリカ映画、アジア映画(特にイスラム圏の作品)などを観てきたのだが、そのなかで描かれるアフリカ系の人間というのは、常に移民の立場であり、お屋敷の召使いであり、または、手足が長くスタイルもよいそのセニックな容姿のせいか画面の彩りを添えるような形で登場してくるばかり。彼らが物語の中心になることは少ないように思う。
そんななかで、今回この映画祭で目にしたのは、題材として植民地化された国の話であっても、その描かれ方は全く違う。さすがアフリカ映画祭、常に彼らを中心にもってきている。監督も出演も有色人種アフリカだ。濃いいといえば濃い、どぎついといえばどぎつい。でも、濃いめの珈琲にココアとチリペッパーを加え、リキュールをたらして飲んでみたら結構イケるものなのだ。

そしてそのような作品のなかで脇役として登場してくる白人というのは、珈琲の上で浮かんでいるミルクだ。アフリカの大地で育まれたそのはかりしれない文化を前にして、彼らは戸惑い、翻弄され、見失っていく。なんて気持ちがいいのだろう。今までこんなことあったろうか。白人の文化が表だとすれば有色人種の文化は裏だ。いわば、今まで表から見ていたものをひとたび裏から見てみると、実は裏側の方が奥が深かったという感じだ。

また今回セレクトされた作品群を見ると“アフリカ映画”と一言でいってしまうには惜しい、その幅広さに驚かされる。(後記参照

映画祭の運営状況としてはハプニングの連続だったようだ。このことについては、「映画祭レポート」と称して映画祭実行委員会事務局から発行されたメールマガジンがとてもおもしろかった。会場で起こったハプニングを逐一報告し、謝り、原因をお知らせしている。映画祭というものには必ずメルマガが発行されているものだが、このようなレポート形式のメルマガははじめてだ。スタッフからの「映画祭だより」としては一番おもしろいと思う。

ここでハプニングの代表的なものを上げてみると、上映作品のなかには、字幕でなく同時通訳(!)で上映された作品もあったようで。これって結局、日本語字幕をつける作業が間に合わなかったということなんだろうが、元はフランス語・英語字幕という環境のなかで、英語もフランス語もわからない観客のためにやむなく日本語の同時通訳をつけて上映した・・・はずだったのが、日本に到着したフィルムには英語字幕がついてない!?!? 待機していた通訳は英語しか分らない!?!? 結局会場からフランス語のわかる人を“拉致”し、事をやむなく得た・・・らしいが、会場からはかなり不満の声もあったようだ(当たり前だが)

そしてもうひとつ。これはわたしも被害にあったのだが、上映作品が当日になって変わっていたというもの。いっやーこれにはまいりました、マジに。いくつかの作品の変更は前もってお知らせがあったので問題なかったのだけれど、仕事休んでいそいそ出かけていったのに、上映はじまったら全然違う映画を見せられることほどビックリするものはない。わたし的には、モロッコのストリートチルドレンの話を観に行ったつもりが、奴隷狩りの話(有名な女軍団アマゾネスも登場!)を観るはめになってしまったのだ。
この映画祭、きっと来年も行くことになるだろうが、今回のような不手際は自分にかぶらなければおもしろいなと思った。 
鑑賞作品(リストのみ)


今回の映画祭でセレクトされた映画の国名:エジプト、ルワンダ、フランス、カナダ、ジンバブエ、ガボン、ナイジェリア、ブルキナファソ、南アフリカ、ナミビア、チュニジア、コンゴ、コートジボワール、セネガル、エチオピア、モロッコ、ジャマイカ、バルバドス、キュラソー、トリニダード、カメルーン、ニジェール、ハイチ、ベルギー。

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